XOOPSサイト構築奮闘記

　今回、自サイトの再構成にあたって、詳細情報を制限する会員登録制のようなサイトを作らないといけないということで、思い当たったのが、以前に少し使ったことがあった、XOOPS（ズープス）でした。

　XOOPS（ズープス）は、いわゆるCMS（コンテンツマネジメントシステム）のうちのひとつで、無料で利用できます。他にも同じようなシステムがありますが、日本語による運用やサポートが一番充実しているのがXOOPSなので、これで新サイトを構築しようと思い立ちました。

　XOOPSを使えば簡単に高機能サイトが構築できる・・・とは言うものの、知識の少ない私にとっては、なかなか大変な作業でした。
　このトピックには、そうしたサイト構築までの奮闘を備忘録も兼ねて記録しておくことにします。

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WEB MASTER : KATSUHIKO OKAMOTO

　旧サイトを設置していた無料レンタルサーバではXOOPSが使えなかったので、まずはサーバを選ぶことから始めました。

　XOOPSを動かすには、PHPという言語とMysqlというデータベースが使える必要がありますが、無料レンタルサーバで条件を満たすところはほとんどなく、あったとしても、動作速度や安定性の問題で使い物になりませんでした。
　有料レンタルサーバの場合は逆に、条件を満たすサーバのほうが多いですが、レンタル料がピンからキリまでありますので、経費削減のため、いわゆる格安サーバの中から良さそうなところを選ぶことにしました。

　選択肢としては、ロリポップ、ハッスル、さくら、エックスなどが挙げられますが、とりあえず、10日間無料試用期間があったハッスルサーバにXOOPSをインストールしてみて試してみることに。
　速度的には少し不安がありましたが、自サイトの場合はそれほど負荷は掛からないので許容範囲だと考え、他に問題になるような点も無かったので、そのままハッスルサーバを使うことに決めました。

ハッスルサーバ：http://www.hustle.ne.jp/

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　XOOPSについて調べると、なにやら種類がいくつかあって、どれを使うのが良いのか最初は迷ってしまいます。

XUGJのページを見ると、大きな分類だけでも、JP版XOOPSとXOOPS Cubeと本家版XOOPSの３種類があります。
　どれでも使えるわけですが、掲示板での言及が多いことや使っている人が多そうなものということになると、前ふたつのどちらかになります。どっち？と言われれば、ほらやっぱり「Cube」の名前に惹かれるわけで（笑）、「XOOPS Cube」をチョイスしました。

　後は「XOOPS Cube」の最新ファイルをダウンロードして来て、普通にインストールしていけばいいのですが、今回は、後の手間を省くために、最初からいろんなモジュールが同梱されている、「ホダ塾ディストリビューション」というのを使うことにしました。

ホダ塾ディストリビューション

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　XOOPSをインストールする前に、Mysql（データベース）の設定を済ませておく必要があります。データベースの名前やパスワードなどを決めて、使用できる状態にしてから、インストールを開始。このあたりの作業については、うさぎにもできるXOOPS Cube入門♪さんを参考にさせて頂きました。

　インストールの最終段階で、メモリが不足しているとのメッセージがでました。それで一度作業を中断し、メモリ割り当てを増やすphp.iniを書き、再度インストールをやり直したところ、無事最後まで進みました。

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　XOOPS本体が無事にインストールされたら、次はサイトのデザインを決める「テーマ」を決めます。
　XOOPSでは、画面デザインに関連深い設定ファイルをひとまとめにしてThemesフォルダに入れておくと、それらを読み込んで画面表示を行う方式になっています。それら一式の設定ファイルを「テーマ」と呼び、複数のテーマを用意して切り替えることで、同じ内容のサイトページのデザインを一瞬で変えたりすることも出来ます。

　自分でデザインを考えてテーマを作ってもいいですが、いちから作るのは難しいので、フリーのテーマを配布して下さっているサイトから、自分の好みのものを探します。
　今回は、テーマ配布で有名な「オーシャンネット」さんのところにあった「flower」をベースとして使わせて頂きました。ありがとうございました。

　テーマファイルをダウンロードしたら、自サイトに合うように細かい修正を行います。タイトル用や背景用の画像を作って差し替えたり、文字の大きさや色の微調整、リンクの修正などのカスタマイズをします。

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　デザインも決まったら、次はモジュールの導入です。
　今回使用したホダ塾ディストリビューションには、主なモジュールが最初から同梱されていますから、その中から使いたいものをインストールしていくだけでOKです。使用したモジュールは、必須のものを除くと、

Private Message XCL2.1 プライベートメッセージに使用　後から、messageに差し替え
Protecter HD　セキュリティに使用
Pico HD　パズル作品集に使用
D3 Forum HD　フォーラムに使用　
Tell a Friend HD　友人に通知に使用
Cube Utils HD　自動ログインに使用
Bulletin HD　トピックスに使用

　同梱されていないモジュールを追加したい場合は、自分で配布先からファイルをダウンロードして来て、サーバにアップしてからインストールします。今回追加したものは、

CCLinks　リンク集に使用
log counter x　アクセスカウンタに使用
Analyzer for XC　アクセス解析に使用
Search（xoops検索)　検索差し替え
message　プライベートメッセージに使用
Xoopspoll　投票・アンケートに使用

などです。投票モジュールは、同梱のHD pollでは選択肢が増やせなかったので、JP版の標準モジュールを引っぱってきました。

　こうやっていろいろと入れていくうちに、少しずつサーバの反応が重くなってきた感があります。安いのでガマンですが、心配したほどではなかったのでホッと一安心。

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　ここまででようやく、サイトの骨格部分が出来上がりましたので、ここからがやっと肝心の中身を入れていく作業です。

　旧サイトで自作パズルの紹介をしていたページを、Picoというモジュールのページに移し替えて行って、モジュール名を「パズル作品集」としました。
　この作業自体は簡単でしたが、これらのページにある情報を新サイトでは閲覧制限することになりますから、未登録ユーザにはページの目次までしか開くことが出来なくなります。目次には題名が並ぶだけなので、それでは余りにも分かりにくい。せめて小さなサムネイル画像くらいは付けたい。そう考えて、題名の頭に画像を入れようとしましたが、これがうまく表示されません。
　あれこれやってみたものの、結局うまくいかず、各題名の頭にサムネイルを付けることは諦めて、分類ごとの説明文の中にサムネイルを埋め込み、１か所にまとめて表示することで妥協。ちょっと不親切な目次ぺーじとなってしまいました。（その後、各サムネイルにリンクを付け加えましたので、少しはマシに）

　後は、画面表示にいくつか変更したいところがあったので、テンプレートというやつを少しいじって、好みの表示に変えました。
　テンプレートというのは、各モジュールごとの表示デザインを決めているHTMLファイル群を差しますが、これを改変することで比較的簡単に画面表示を変更できます。

　Picoモジュールに対しては、以下のテンプレートファイルを改変しました。

pico_main.css （不要なメニュー部削除のため）
pico_main_listcontents.html （不要部分削除と題名追加のため）
pico_main_viewcontent.html （題名追加のため）

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　pico以外にも、あちこち改変した部分がありますので、それらを覚え書きとして記しておきます。

カウンタ
lcx_block_display.html（旧サイト分加算の追記）
互換モジュール
legacy_block_usermenu.html（ユーザメニューから受信箱を削除）
ユーザモジュール
user_edituser.html（アカウント情報の不要な欄を消去）
トピックス
bulletin_item.html（題名先頭のカテゴリ表記を削除、ブロック表示の際にコメント数がゼロで表示される不具合のため、コメント数の表示を消去）
リンク集
cclinks_main.html（各ページのヘッダを分かりやすく改変）
投票・アンケート
xoopspoll_results.html（結果表示画面の左枠拡大）

　このほか、投票モジュールについては、選択肢に画像を含めるために、下記２ファイルをハック（PHPファイルを直接改変）してます。

xoopspoll\blocks\xoopspoll.php
xoopspoll\class\xoopspollrenderer.php

　このハックはネットで検索してみつけたもので、同じ改変をした人が過去にいらっしゃったので、それを真似てうまく改変できました。
　これがうまくいったので、おなじことをpicoモジュールでも行えばパズル作品集の一覧ページがもっと見栄えをよくできるぞと、プログラムを追いかけたんですが、結局全然分かりませんでした。Orz

　サイトオープンまでに行った作業は以上ですので、ひとまずこれで終わります。今後どこか改変を加えた場合は、このトピックに追記していくことにします。　

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　登録ユーザの方々がアクセスしている際に、どのページが一般公開エリアで、どこからどこまでがユーザ限定エリアなのか区別するのが難しかったので、両者をハッキリと分けるために、背景画像を変えて色分けしました。薄い赤の背景で表示されている部分が、ゲストではアクセスできない、ユーザ限定エリアとなります。

　背景画像の切り替えはテンプレート改変により行いました。改変したテンプレートは、
pico_main_viewcontent.html
d3forum_comment_listposts_flat.html
d3forum_inc_d3comment_summary.html
d3forum_inc_eachpost.html

　改変内容は、
<{if $category.id == 2}>
<style type="text/css">
<!--
div.d3f_body {background-image:url(back_red.gif);}
-->
</style>
<{/if}>
などの挿入です。

　それから、トップページの新着トピックスで、各記事下部に表示されるコメント数に不具合があった問題は、該当モジュールの作者の方に修正して頂ける運びになりましたので、修正が完了するまで、コメント数の非表示で運営します。

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　トップページの新着トピックスで、各記事下部に表示されるコメント数に不具合があった問題ですが、なんと早速にモジュール作者のGIJOEさんが対応して下さり、修正バージョンがアップされておりました。

モジュールのアップデート
BulletinHD-2.17 --->BulletinHD-2.20

　問題は解決されましたので、各記事の下部にコメント数を表示する仕様に戻しました。

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　画面左にある「サイト内検索」で検索した際、検索語がハイライト表示（文字背景の色付け表示）されるように改変しました。また、外部の検索サイトから当サイトへの訪問時も、同様に該当する検索語がハイライト表示されます。Googleのキャッシュ表示とほぼ同じ仕様になっています。検索効率がアップしたと思いますので、ご活用下さい。
　この改変に合わせ、未登録ユーザの方にもサイト内検索をご利用頂けるよう設定変更しました。（ユーザ限定エリアの情報はヒットしません）

　ついでに機種依存文字フィルターもONにしましたので、フォーラムやコメントの投稿本文に機種依存文字が含まれていた場合は、投稿送信時に代替文字に変換されて送信されます。

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導入ユーティリティ（クラス）
　HypCommonFunc_20090901
使用機能
　検索語ハイライト表示、機種依存文字フィルター

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